半手箒 眼鏡型 黒糸/綯屋(ないや)

¥16,000
By 綯屋

半手箒 眼鏡型 黒糸/綯屋

持ち手の竹を振りながら掃除をする行為は、竹の柄と穂先を繋ぐ部分にとても負荷のかかる行為です。

それを何千、何万回と繰り返して日々掃除をする。
そう考えると柄が抜けないように作るというのはとても神経の使うところ。

神奈川にいた時は3つ玉と言って柄と穂先を竹の杭1本で繋ぐ方法でしたが、やはり不安があり、現在はより柄の抜けにくい構造の眼鏡型の半手箒を主に作っています。

独立から3年経ち、やっと形の落としどころが見えてきました。


【素材】ホウキモロコシ、糸(綿)


【サイズ】約H85cm W30cm

【素材と使用上の注意】
手仕事の作品のため、サイズはおおよそのものとなります。
色や作りも一つ一つ異なりますので、自然のもの、手作りということで
その違いはご了承のうえ、ご購入ください。

水に濡れないようにご注意いただき、濡れた場合は、風通しの良いところで
しっかり乾かし、直射日光を避け、湿度の少ない風通しの良いところでご使用ください。



綯屋
横畠梨絵

8年間箒屋で修行ののち2021年独立。
茨城県北の里美地域で原料のホウキモロコシを栽培し、制作までひとりで箒を作っています。

2012年日本民藝館奨励賞受賞
以降入選

基本的には農薬を使わず、化成肥料も使わずに育てています。

ホウキモロコシはイネ科モロコシ属の1年草。5月に種を植え、8月の1ヶ月をかけて収穫をします。成長すると背丈が1.5mを超える成長力の強い植物で、8月の夏の強い陽射しを浴びてぐんぐん伸びていきます。

一斉収穫は行わずに晴れた日を選んで程よく伸びたものを収穫し、その日に脱穀・乾燥作業を繰り返す日々が続きます。とても地道な作業ですが、成長の度合いが揃ったものを収穫していくので、箒に仕立てたときの掃き心地もとても良くなり、草の抜けも少なくなります。

かつては箒だけの品評会が開かれるほど、全国的に盛んだった箒栽培。

野菜との二毛作をして、ホウキモロコシ収穫後の草を畑に漉き込み肥料としての使い方をしたり、地域とも環境とも良い循環が生まれていました。
現在では夏場の大変な畑作業もあり、ホウキモロコシを栽培しているところはごく僅か。
「心地の良い道具が欲しいと思ったときにきちんと手に入る」そんな景色を自然な形で遺していきたいと思っています。

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土地を耕し、種を蒔くところから始まる横畠さんの箒作り。全てに責任をもち、ものづくりに取り組むその姿勢は、唯一無二の存在。

畳や床を掃いてみると、その素晴らしさに感動すらおぼえます。

自然の素晴らしさを感じ、豊かな生活をもたらしてくれる箒。

今やロボット掃除機に任せる掃除ですが、大切な箒を手に入れて、こころも清めるように静かに掃くひとときはとてもいい時間ではないでしょうか。
(アピスとドライブ ディレクター今井クミ)

ご利用の前に