はじめての愛車のこと
はじめて僕が自分の車を持ったのは1991年のこと。今から35年前のことです。新聞広告で出会い一目惚れをして、当時のヤナセのディーラーに現車の色とデザインを見に行ってさらに惚れ込み、5年ローン60回払い!で手に入れたものでした。フォルクスワーゲンのゴルフ カブリオ クラシックライン。いわゆるゴルフのオープンカーで、大好きなデザインはジウジアーロによるものでした。
その車を乗りつづけている間には、印象的なことがありました。ひとつめはトヨタのハイブリッド車であるプリウスの二代目が人気を集めていた頃のこと。確かアメリカのアカデミー賞か何かの表彰式に、あのディカプリオがプリウスに乗ってきたことが話題になっていました。「そうか、時代はプリウスか!」とミーハーな僕は、つい「プリウス 左ハンドル」で検索をしました。ずっと乗っているゴルフが左ハンドルだったからです。僕の友人のアートディレクターで車好きのMさんに相談してみると「後藤さんが、そんな人だとは思わなかった」と、散々な言われ方でした。確かにディカプリオが乗って話題になっているのを見たことでプリウスを選ぶようでは、大人としてどうなんだろうという話ですね。苦笑
もうひとつは、高速道路で追突事故に遭った時のこと。故郷からの帰り、中央道の上り車線でのことでした。渋滞の最後尾にいた僕の車に後ろから大きな追突をされてしまい、廃車の危機を迎えてしまったのです。メンテナンスについては、ずっと川崎市内にある小さな町工場で面倒を見てもらっていたのですが、そのゴッドハンドをもってしても「後藤さん、残念ですが今回ばかりは直せないかもしれません」と言われてしまいました。落ち込んでいる僕に、先述のMさんをはじめ車好きのオジサン友だちから次々と「あそこだったら何とかしてくれるかもしれないよ」と、修理できるかもしれない工場を教えてくれる連絡が入りました。僕よりも高い熱量で、みんなが簡単に諦めるなと助けてくれたのです。そして見つけることができた古い車専門のある修理工場のおかげで、奇跡の復活を遂げられたのでした。
さて、そのはじめての愛車についてですが、実は今でも乗りつづけています。たまにしか乗らなくなってしまっていますが、元気に走っています。幌から運転席に少し雨漏りするのは、ご愛嬌ということで。僕の人生で、はじめて自分で持った車。それは35年経った今でも、たった一台の愛車のままなのでした。それにしても「愛車」って、いい言葉ですよね。鎌倉・佐助も、愛車でのドライブには最高の季節です。お出かけくださいね。(店主:後藤国弘)
