広告の言葉のはずなのに。
糸井重里と仲畑貴志のコピー展

一昨年に開店した鎌倉・佐助の小さな喫茶ギャラリー「アピスとドライブ」の店主であり、フリーのコピーライターという仕事を30年以上つづけている私には、ずっと憧れつづけるお二人がいます。糸井重里さんと仲畑貴志さん。

もしお二人がいなかったら、自分はコピーライターになっていただろうか。コピーは、広告は、言葉は、どうなっていただろうか。ノスタルジーなどではなく、今だからこそ沸々と、お二人のコピーが見たくなりまして。お二人のコピーのことを考えたくなりまして。

そんな店主の極めて個人的な企画に、糸井さんからも仲畑さんからもご快諾をいただき、私も所属するTCC(東京コピーライターズクラブ)の会員約40名の皆さんからのご寄稿をいただき、『広告コピーの展覧会』の第2回となる「糸井重里と仲畑貴志のコピー展」を開催することとなりました。

コピーだけの展示ですが、広告の言葉のはずなのですが。お二人のコピーから、皆さんの文章から、そこにある何かを感じていただけましたら幸いです。

喫茶ギャラリー  アピスとドライブ  店主
TCC(東京コピーライターズクラブ)会員 後藤国弘



糸井重里

ほぼ日代表。1948年群馬県生まれ。1971年にコピーライターとしてデビュー。「不思議、大好き。」「おいしい生活。」などの広告で一躍有名に。また、作詞やエッセイ執筆、ゲーム制作など、幅広いジャンルでも活躍。
1998年にウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」を立ち上げる。サイトでは、さまざまな方へのインタビューやコラムなどあらゆるコンテンツがすべて無料で楽しめるほか、『ほぼ日手帳』をはじめ、 AR地球儀『ほぼ日のアースボール』、「人に会おう、話を聞こう。」をテーマにアプリ・Webでお届けする『ほぼ日の學校』など様々なコンテンツ開発、企画を手掛ける。TCC会員。

本展でご紹介する糸井さんのコピー 「おいしい生活。」西武百貨店、「想像力と数百円」新潮社/新潮文庫、「くうねるあそぶ。」日産自動車/セフィーロ、「すこし愛して、なが〜く愛して。」サントリー/レッド、「サラリーマンという仕事はありません。」西武セゾングループ、ほか。



仲畑貴志
1947年京都市生まれ。コピーライター/クリエイティブディレクター。広告企画・制作、マーケティング戦略、新製品開発などを専門とする。数多くの広告キャンペーンを手掛け、カンヌ国際広告賞、ニューヨークADC国際部門賞、日本宣伝賞山名賞、ADC賞、TCC賞ほか国内外の広告賞を受賞。
主な著書、『考える技術発想する方法』(日本実業出版)、『勝つ広告のぜんぶ』『勝つコピーのぜんぶ』(宣伝会議)、『この骨董が、アナタです。』(講談社)など。また毎日新聞紙上では「仲畑流万能川柳」の選者も務めるなど、多岐にわたり活躍する。事業構想大学院大学教授、TCC会員、ADC会員。

本展でご紹介する仲畑さんのコピー 「おしりだって、洗ってほしい。」東陶機器/ウォシュレット、「好きだから、あげる。」丸井、「愛とか、勇気とか、見えないものも乗せている。」九州旅客鉄道、 「昨日は、何時間生きていましたか。」パルコ、「キミがつらそうだと、あのヒトもつらい。」リクルート/B-ing、ほか。


今回ご寄稿いただいたTCC会員の皆さん(アイウエオ順/敬称略)秋山晶・麻生哲朗・安藤隆・安藤寛志・磯島拓矢・一倉宏・岩田純平・鵜澤敏行・梅田彰宏・太田恵美・岡本欣也・小野田隆雄・門田陽・木村透・日下慶太・国井美果・栗田雅俊・児島令子・小林秀雄・佐倉康彦・澤本嘉光・高崎卓馬・多田琢・田中泰延・谷山雅計・玉山貴康・手島裕司・中村禎・中山佐知子・蛭田瑞穂・福里真一・福部明浩・細川美和子・三島邦彦・三井明子・安路篤・箭内道彦・山際良子・山本高史・吉岡虎太郎・渡辺潤平・後藤国弘



広告コピーの展覧会  第2回
「糸井重里と仲畑貴志のコピー展」


2024年3月22日(金)〜4月21日(日)
営業日:金土日祝 11時〜17時 入場無料

会場:喫茶ギャラリー  アピスとドライブ
神奈川県鎌倉市佐助2-13-13
電話:0467-26-8725
お問い合わせ:shop@drivedirection.jp

企画:喫茶ギャラリー  アピスとドライブ

協力:TCC(東京コピーライターズクラブ) 
デザイン協力:棟方デザイン事ム所