今回は、僕のコピーライターとしての仕事の話です。これまで映画やテレビドラマの宣伝コピーの仕事を多く担当してきましたが、この2月20日(金)に公開となる映画「教場 Requiem」のコピーも書かせてもらいました。木村拓哉さんが警察学校の厳格な教官・風間公親を演じる人気シリーズです。6年前のテレビドラマから始まった本作は、最終章となる今回で5作目。右目が義眼の主人公・風間公親の強烈な印象とともに、ドラマの中で警察学校を卒業してから次々と大ブレークを果たしていった生徒役の俳優の皆さんの姿も重なり、つい思い入れも強くなってしまうのです。番宣を、お許しくださいね。笑

映画「教場 Requiem」は映画館で観ていただくとして、映画のコピーライターには特別だと思えることがひとつあります。それは(作品によって全てではありませんが)エンドロールに自分の名前が載ることです。広告の制作者というのは当然ながら匿名の仕事であり、業界の中ではスタッフリストというものは存在しますが、広告そのものに制作者の名前が載ることはありません。想像してみてください。例えば電車の中吊りのチョコレートの広告の隅に、コピーライターの名前が載っていることを。考えられませんよね。映画の場合も同じくポスターや予告篇には名前が載ることはありませんが、映画のエンドロールには名前が載ることがある。これを先ほどの中吊り広告の商品であるチョコレートに例えると、商品そのものであるチョコレートのパッケージの端っこに、コピーライターの名前が載っているようなものです。やっぱり考えられませんよね。映画にとっては映画そのものが商品であり、そこにエンドロールという形式のおかげでコピーライターとして名前を載せてもらえるのは、匿名性を美学とする仕事である制作者にとっては、どこか恥ずかしいような、それでもありがたいような。まあ、自分でブログに書いてしまっているくらいですので、やっぱりうれしく思っています。

過去に僕が宣伝コピーを担当させてもらったフジテレビのドラマでは、1997年に松たか子さんと共演の「ラブ ジェネレーション」や、1998年に故・中山美穂さんと共演の「眠れる森」でも、木村拓哉さんは本当にカッコよかったなあ。驚くべきは、その視聴率。「ラブ ジェネレーション」では全11話の平均視聴率が30.8%!「眠れる森」でも最終回の視聴率が30.8%!フジテレビが最高に輝いていた時代とはいえ、もはや嘘みたいな数字です。その上で、あれから30年近く経った今でも最前線に立ちつづけているスーパースターの凄さを、あらためて思い知るのです。そして、あれから30年近く経った今でも何とかコピーを書きつづけている僕自身のことも、少しは褒めてあげてもいいですよね。笑

「その男は最後まで、警察官を育てつづけた。」映画「教場 Requiem」を、どうぞお楽しみにです。(店主:後藤国弘)

2月 15, 2026 — 後藤国弘