8月の終わりに、急に涼しくなりました。もう夏も終わりですね。でも、またすぐに暑さがぶり返す予報が出ているようです。皆さま、体調お大事にです。

さて、僕が生まれてから高校を卒業するまでを過ごした長野県の諏訪市には諏訪湖がありまして、毎年8月15日には湖上で大きな花火大会が行われています。その美しさとスケールが自慢ですが、何よりも、音です。お腹の底にズシンズシンと響きわたる太い音が、青春時代の甘酸っぱい思い出とともに(苦笑)強烈に記憶に残っています。諏訪湖を囲む盆地の地形なので、まわりの山々が花火の音を響きわたらせる音響効果を担ってくれているのですね。

花火大会が終わり(その時代は)お盆を過ぎると急に涼しい風が吹きはじめ、一気に秋の気配になりました。諏訪の学校の夏休みは、お盆の15日を過ぎるとすぐに終わってしまうこともあり、花火大会の最後に名物である流れ落ちる「ナイアガラの滝」の火が消えていくと、ものすごく寂しい気持ちになったことを覚えています。温暖化で気温が上がりつづけている中で、故郷の花火大会を包む季節感も変わってきてしまっているのかなぁと、最近は帰れていない自分には思いを馳せることしかできないのですが。

その分、鎌倉の佐助は海まで自転車で10分ほど。逗子や鎌倉の花火大会があります。逗子の花火大会は今年は観に行けませんでしたが、5月21日でした。7月10日の鎌倉の花火大会は観に行けたのですが、高波の影響で打ち上げ花火は中止になり、水中花火だけの短い時間の開催でした。それでも知人の住む逗子マリーナに入れていただき、椰子の木の間から観る水中花火(わが故郷の諏訪湖の花火大会では「スターマイン」と呼んでいるやつです。笑)は、とてもきれいで。そこで感じたのですが、5月や7月に開催される花火大会には、寂しさや切なさがありません。これから夏が始まる時期に、まだまだ夏が続く時期に、あっけらかんとしています。もちろん、それでいいのですが。花火大会に寂しさや切なさが必要かどうかは別として、毎年お盆に諏訪湖の花火大会を観て育った自分は、夏の花火大会のどこかに「センチメンタルのようなもの」を求めてしまっているのでした。遺伝子なのかもしれません。

上の写真は、逗子マリーナから観た今年の鎌倉の水中花火です。8月に長い夏休みをいただいた当店は、9月4日(金)から営業を再開いたします。どうぞよろしくお願いします。(店主:後藤国弘)

8月 30, 2026 — 後藤国弘