市橋美佳 展覧会『皿の上には』
@ichihashi_mika


2024/10/4/fri→ 10/27/sun
金土日祝 11:00→17:00 OPEN 

 

*展示作品:「糖蜜画」と「鳴リモノ」と「花器」


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糖蜜の井戸の中で、それは積み重なり、
不思議な音と花の声に耳を澄ます。

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市橋美佳さんの作品に初めて出会ったのは2年ほど前でしょうか。まるで生き物のようにムクムクした可愛らしさに一気に虜になりました。陶芸で、壁にかけたり、音がなったり、花器など様々な表現があり、とても楽しい!自由で伸び伸びしており、その抜群のセンスに魅了されました。こんなものたちと暮らしたい!そう思わせるアートです。今回は夏の災害が制作に困難をきたしましたが、どうにか会期に間に合わせてくださいました。感謝いたします。ぜひ、多くの方に市橋さんの作品をご覧いただきたいです。よろしくお願いします。(アピスとドライブ ディレクター今井クミ)

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写真は陶板の製作過程。
釉薬を掛け分けして本焼きし、漆を使って上絵具を蒔いたり塗ったりしてまた焼成を2、3度します。



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市橋 美佳
岐阜県揖斐郡にて制作
1999年多治見市陶磁器意匠研究所を修了
2002年今の場所へ移り独立
2021年俳人鈴木しづ子の俳句を共にした
作品集を刊行

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糖蜜画について:『不思議の国のアリス』の
物語の中で、眠りネズミがアリスに聞かせる
“お話” の中に、糖蜜の井戸に住む娘たちの描く
絵の話があります。
「お話のなかでしているお話に登場する絵のお話」
として、続きの積み重なる“お話” を
『糖蜜画』として陶板を制作している。


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 インタビュー

Q1 .今回の3種の作品の紹介をお願いします。その作品への想いは何でしょうか。

糖蜜画と鳴リモノ、花器。
それぞれ少しずつ作風は違いますが、制作全体として私の庭の出来事というイメージなのでやんわり繋がっています。展覧会は空間から制作の着想に結びつくことも多くて、今回は和室で座った目線から色々繋がっていきました。タイトルにある「皿」には、区切られた広い空間のイメージを重ねて。


Q2. 糖蜜画の内容、手法、作り始めたきっかけなどについて詳しく教えてください。

『不思議の国のアリス』の中で話される、糖蜜の井戸に住む三姉妹が描いた絵を想像してみた事からはじまりました。奥へ奥へ重なる世界観。制作としても釉薬や上絵の線が重なっていきます。

Q3. 鳴りものについて、手法、作り始めたきっかけなどについて詳しく教えてください。

幼い頃に鈴を集めて引き出しにいくつも入れていた事を思い出して、気付いたらまた集まってました。しばらく前から自分でも作るように。振って鳴らす、ひとり向き合う小さな時間に詩情を感じます。焼いて初めて聴くことができる音なので、それも窯出しの楽しみのひとつです。


Q4 .花器はいつ頃から作られていますか?その内容や手法について教えてください。

空洞の塊から花器になっていっていくような。。塊の隙間に活けてみたくなる感じです。


Q5 .1日の中で、好きな時間はいつ、何をしている時ですか。

何もしてない時間

Q6 .もし、別の場所に引っ越すとしたら住んでみたいところはありますか。

今の地域が好きです。西に大きく山があって、東は広い平野で空の開いた所なんです。


Q7 .今後、作っていきたいと思っている作品について教えてください。

いつもぼんやりしてる時に浮かんでくるので、それを待ちます。


Q8 .市橋さんの陶芸は何焼きに属していますか?師匠はいらっしゃいますか?

多治見に長く通ってます。美濃焼の産地ですが、焼物は自由な風潮だと思います。呼称はありません。教えてもらうことも面白いことも沢山で、多治見での色々が私の支えのひとつになってると思います。

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会場:アピスとドライブ
神奈川県鎌倉市佐助2-13-13
電話:0467-26-8725
お問い合わせ:shop@drivedirection.jp