〈布の特徴〉

・染め布では自然素材の美しさや神秘を感じてもらえるように、暮らしている地域で採取した植物をつかい、布に色を移しています。

・染め布はインドカディ(綿素材)や古い布など集めたものを染めています。主に柿渋で染めることが多いです。




〈染料について〉

・布づくりにおいて、大切にしたいことのひとつに布を通して暮らしている土地のことを伝えていきたいという想いがあります。自然豊かな大分県由布市に引っ越し、身の回りにはたくさんの草花や木々、果実があります。そうした季節ごとに風景を彩る自然の恵みを得て、布を通してこの土地を感じてもらったり、知ってもらったりできればと思っています。なので、染めにつかう植物は土地のものをつかうことを心がけています。

〈柿渋染料のつくり方〉

・青い渋柿を砕いて、山水の中に浸し、1、2週間置いたら渋柿を取りのぞきます。それから約1年以上発酵させてから、染料としてつかいます。

・青い頃の渋柿には水溶性のタンニンが含まれているようで、そのタンニンを水に移し発酵させることで、茶褐色の色を染めることができるようになります。

・柿渋染料の独特の臭いがありますが、布としてつかっていくうちに落ち着いていきます。


〈柿渋染めの特徴〉

・柿渋染めは他の天然染料とは異なり、加熱しない染料に布を浸し、絞り、太陽光にあてることで染まっていきます。

・染めて、太陽光にあててを1、2回するとうっすらとしたピンクベージュに、5回、10回と繰り返す程に濃くなっていくのが面白いところです。太陽染めとも呼ばれたりするそうです。色の変化に加え、布表面に染料がくっつくような状態でハリや硬さがでてくるのも特徴です。